桑の実
僕がまだ小学生の頃、家の近所の空き地に「桑の実」があった。その近所に自生していたのは実は桑の実だということをたった今、知った。それが、この写真。実は神奈川新聞にのっていたものをコピーしたのです。あの当時、あの甘酸っぱい実は、「野いちご」だと今まで思っていました。だけど、あの形は実は桑の実だったのです。
僕が遊んだあの空き地も今ではご立派な「住宅」になっています。
友達とその場でもいだ、あの木も実ももう、無いのです。ただ、僕の思い出だけがその青写真を描いています。
僕が暮らしたあの街もだんだんと近代化が進んでいます。その分、目で見える思い出が消えていくのです。とってもつらいことです。でも、よりよい暮らしをするためには、個人の思い出よりも民主主義の思いを最優先するのです。悪いことではないんだけど、どこか、宅地開発をした方を悪人としてみてしまいます。
でも、思い出までも灰色になってしまうことは、僕にとってもっともな傷心になります。
この桑の実を採った思い出を「平成生まれの子」に機会があったら伝えたいと思います。
それでは、これが桑の実です。